映画留学はハードルが高い留学の一つ

映画留学はハードルが高い留学の一つ

映画留学はハードルが高い留学の一つだと思います。ここではそもそもの大学や大学院留学のハードルと、私の感じた、映画留学特有と思われるハードルや大変さについてお話しします。

大学や大学院留学のハードル、大変さ

語学留学の場合は時期や期間や場所を比較的自分の都合で選べますが、大学や大学院留学はその国の言葉が使えることが前提になるほか、いくつかのハードルや大変さがあると思います。

●入学の難しさ
学校によるかもしれませんが、一般的に大学や大学院は試験に受かって入学することのハードルは高いだろうと想像します。有名難関校であればなおさらですね。

●留学開始時期の制限
学校によっては複数回の入学時期を設けている場合もありますが、基本的には入学できるのは年1回ですので、その出願の締切までに必要なTOEFLスコアその他、必要要件を満たす必要があります。日本から出願する場合でも休学、中退、休職、退職のタイミングを気にする必要があり、語学留学から大学や大学院留学につなげようとする場合は、TOEFLスコアが必要な時期までに必要なスコアまで上がらなければ、語学留学を続けるか、帰国するかの判断が必要になります。

●最低限の語学力
例えば英語圏の場合、語学留学の場合は英語を学ぶことが目的ですが、大学や大学院は英語で学びます。前提となる語学力は大きく違ってきます。

●学費の高さ
アメリカの大学・大学院は学費が高く、しかもしばしば留学生の学費はアメリカ人学生より高く設定されているようです。

●授業内容や課題の難しさ、大変さ
私はアメリカの語学学校と映画学校しか経験がありませんが、一般的にアメリカの大学、大学院は課題が多く大変だと思います。難関学校であれば授業の内容に応じてさらに大変なのかもしれません。

映画留学のハードル、大変さ

映画留学は入学の難易度も学費も学校によりけりだと思いますが、New York Film Academyでは、映画留学特有と思われるハードルというか大変さを感じました。

●タイトなスケジュール
1つ目は、特に最初は土日に撮影する前提でスケジュールがあらかじめ組まれていることです。土日の休みがあれば、休息をとったり、必要なものを買いに行ったり、遅れを挽回したり、もろもろリセットすることができますが、それができないため大変です。

●映画制作費
2つ目は、学費以外に映画制作費がかかることです。初期の練習プロジェクトでは学生アクターに参加してもらい自分のアパートで撮影する場合が多く、費用はさほどかかりませんが、主要なプロジェクトともなれば、ロケーションを借りたり、学校から借りられる機材以外の機材を外部から借りたりスタッフを雇ったりすれば、結構な費用がかかります。

●英語で込み入ったコミュニケーションが必要
3つ目は、授業では、ストーリーの構成、登場人物のキャラクターや行動やセリフ、セリフの言外の意味などについてディスカッションしながら自分の制作するショートフィルムのストーリーを開発していきますが、人間の感情や行動への洞察・理解とそれを言葉で表現する能力や経験が必要で、おそらく日本語で取り組んだとしても簡単ではないそれらを、完璧ではない英語力で行う必要があることです。

また撮影現場では、クルーに指示を出しつつ、アクターにはそういった登場人物のキャラクターやセリフの言外の意味などについて説明する必要があります。

●映画制作は参加している人の都合やエゴがぶつかりやすい
4つ目は、通常の学校でもグループ課題はあるのかもしれませんが、映画制作は共同制作の大変さがあります。映像制作はもともと、多くの人が関わるため参加している人や関係者の都合やエゴがぶつかりやすいですが、学生映画の場合も同様で、作品の内容や撮影について意見がぶつかったり、クラスメートがお互いに手伝う仕組みでプロジェクトを進めるのですが、クラスメートの撮影に参加している時も自分の撮影の準備をする必要があるため、切羽詰まってくると自分のことを優先しがちで軋轢が生まれる場合があります。