英語は必用か?

英語は必用か?

英語を社内公用語にする企業が出てくるなど外国語の活用に関する動きはありますが、英語その他外国語の習得が必用かどうかは人それぞれだと思います。しかしインターネットの普及などによって世の中はグローバル化の方向にあり、方法はどうであれ、国外の人とコミュニケーションをとったり世界で起きていることを自分のアンテナと感覚で理解する機会や必要性は高まっていると感じます。

外国語を習得する目的

外国語を習得する目的は、人によって様々だろうと思います。

1、仕事上又は仕事を得るため(自国の仕事の場合も含む)
少子高齢化ということも影響してか、販路拡大のための海外進出や業務提携のためばかりでなく、小規模な企業でも労働力確保のために外国人を雇ったりアジアなど海外にも拠点を作る例が増えてきているようです。映像関連の会社でも英語力など語学力のある人を採用しようとする動きが見られます。

2、外国語で書かれた記事や、外国語で話されている映像の内容を理解するため
インターネットの普及によって、外国語で書かれた記事や、外国語で話されている映像に接する機会が爆発的に増えました。インターネットが普及する前はメディアのフィルターを通して特定の人の発言や状況が紹介されることがほとんどだったのに比べ、現在は海外の個人が発信したものを読んだり見たりすることも容易になりました。

自分のほしい情報が日本語で検索しても見つからず英語で検索すると見つかる場合もあります。逆に、インターネットを通じて自分が発信したものを世界中の人が見る可能性もあります。

3、海外の大学や大学院で勉強するため
日本人の海外留学者数は2004年をピークに減っているようで、経済的負担や就職活動の時期との兼ね合いが理由としてあげられており、日本人学生の内向き志向も指摘されています。しかしこの数字は絶対数で、そもそも留学適齢期(?)の人口が少子化によって減少しています。

内閣府ウエブサイトより
http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h27honpen/b1_01_01.html
30歳未満人口は,昭和50(1975)年以降,ほぼ一貫して減少。

一般社団法人海外留学協議会(JAOS)のプレスリリース
https://www.google.com/amp/s/www.value-press.com/s/pressrelease/173610%3fmode=amp#ampshare=https://www.value-press.com/pressrelease/173610
減っているのは海外の高等教育機関で学ぶ学生数のみで、語学留学なども含めると、文部科学省統計の2倍になるという指摘をしています。

私の身近にも、若い人でも海外の大学、大学院、カレッジなどへの留学経験のある人が少なからずいます。

4、自分が海外に行った時や、日本を訪れている外国人とコミュニケーションをとるため
英語圏の人ばかりではありませんが日本を訪れる外国人や日本で就労する外国人は増えており、それに伴って国内で英語などを話す機会も多くなってきていると思います。

日本に暮らす外国人247万人で過去最多に―2017年末には250万人突破の見込み
https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakaiki/20171030-00077558/

増える外国人観光客・在留外国人。今、迫られる対応とは?
http://www.kddi.com/business/column/20171031/translation_interpreter/

語学力より大事なこと

語学力が必要な場面が増えている反面、言語習得にはそれなりの時間がかかるので、仕事上でも日常生活でも今後も語学力は必用ないと予想される人や外国語は使わないと決めている人はむしろ自分の専門分野の知識やスキル向上に時間や予算をあてたほうがいいとも思います

海外を視野に入れていたとしても、語学力もさることながら、自分はどういう考えを持っているのか、何ができるのかの方が重要かもしれません。

音声翻訳機や音声翻訳アプリも出ているため、それらで自然なコミュニケーションができるのかどうかはさておき、状況によっては必ずしも英語力がなくても対処できる場合も増えてくるかもしれません。

世界では何が起きているのかを自分のアンテナと感覚で理解する必要性

しかし、単に試験や就職で必要だから語学を習得するというだけでなく、日本以外では何が起きているのか、日本以外の人は何に直面し何を考えているのかを知ることは意味があります

日本にいて翻訳された情報を見聞きするだけだと良くも悪くもフィルター越しの情報になり他人事として受け取りがちだと思いますので、方法はどうであれ、日本人以外の人と実際にコミュニケーションをとったり、外国語で書かれた記事を読んだり外国語で話されている映像を見たり、それらを通して世界では何が起きているのかを自分のアンテナと感覚で理解する必要性は高まっていると感じます。