映画・演劇をテーマにしたマンガ

映画・演劇をテーマにしたマンガ

映画や演劇をテーマにしたマンガはいくつかありますので紹介します。映画を作ったり出演する側の人々を描いたマンガと、映画を見るのが好きな観賞する側の人々を描いたマンガがあり、それぞれ切り口が違って面白いです。

『映画大好きポンポさん』シリーズ

発行:株式会社KADOKAWA メディアファクトリー
著者:杉谷庄吾【人間プラモ】

若い実力派女性映画プロデューサー、ポンポさんの周辺にいる若手監督、女優の卵達が、ポンポさんに相談しながら、自分の夢に向かって努力していく話です。複数巻出ており、それぞれの巻で異なる人物のストーリーが中心となっています。

可愛いめの絵柄で比較的ほのぼのした雰囲気で描かれますが、物語は骨太です。要所要所に擬音語や擬態語が大きめの描き文字で使われているほか、吹き出しのセリフの文字にも時折大きな文字が使われ、ストーリーにリズムと力強さを与えています。

『映画大好きポンポさん』

1巻は、ポンポさんの映画会社でアシスタントとして働きながら監督を目指す青年ジーンと、工事現場などで働きながら女優を目指す若い女ナタリー・ウッドワードの話が中心となっています。

ジーンは撮影の現場で様々なことをノートにメモする熱心な青年です。

ナタリーは最初、ポンポさんの次の企画のオーディションに望みますが、「地味!」「失格!」と言われ、次のカットでは「うえーん!」「今度こそーっ!」と言いながらまたビルの高所作業をする姿が描かれます。

その二人がポンポさんに抜擢され新人監督と新人女優として奮闘する内容です。

最後の方にちょっとした仕掛け(演出)があり、感動的です。この仕掛けは以降の巻でも踏襲されていますが、やはり1巻目で初めて見る時が印象的です。

『映画大好きポンポさん2』

2巻では、1巻で監督として大成功を納めたジーンに、アクション超大作の続編監督のオファーがあります。しかしジーンは、一流の役者、一流のスタッフ、贅沢なセット、贅沢なロケに居心地の悪い思いをして吐きながら撮影を終え、一度は「きちんと」編集するものの、それをひっくり返してしまいます。

ポンポさんの会社を辞めたジーンは、結局ポンポさんに助けを求めて脚本の書き方を教わり自分の脚本を書き上げ、それを気に入った人気女優ミスティアから主役にして欲しいと言われ、ミスティア自身が資金集めに奔走し、撮影が始まります。

『映画大好きポンポさん3』

3巻では、引退していた大プロデューサーであるポンポさんのおじいさんが復帰するため、ポンポさんはなんと「年相応に学校にでも通っていなさい」と言われ学生になります。

可愛いめの絵柄で描かれているためポンポさんの年齢が不詳で、ここでも学年の説明がないのですが、「学校にでも通っていなさい」と言われてすぐに授業に参加していますので、ポンポさんは映画会社の「偉い人」のため試験免除で大学か大学院に入れたのか、さすがに高校生ということはないのではないかと思いますが実は高校生なのか不明です。

『映画大好きフランちゃん』

映画プロデューサーポンポさん行きつけのダイナーで働く女優志望のフランチェスカ、通称フランちゃん中心のストーリーになっています。

フランちゃんは『映画大好きポンポさん2』でも登場しています。『映画大好きフランちゃん』ではフランちゃんがそのダイナーでポンポさんに出会うところから始まります。

オーディションに落ち続けているフランちゃんが、ポンポさんやその周りの脚本家や監督などに出会い、刺激を受けつつオーディションを受け続けますが、同じくオーディションに落ち続けていた後輩がオーディションに受かり、フランちゃんは落ちます。

タマシイが抜けたようになったフランちゃんは、ポンポさんの助言で力を取り戻し、ポンポさんから主演のオファーを受けます。

『映画大好きカーナちゃん』

見た目がかわいいことで男子にチヤホヤされるとそれを妬む女子達から嫌われるので、地味なかっこうをして目立たないようにコソコソ生きていてオーディションに落ち続けている女優の卵カーナちゃんが、難解なSFの脚本を書いている男と知り合い、企画をポンポさんに持ち込みます。

著者について

1巻のあとがきによると、著者の杉谷庄吾さんは、アニメ製作会社でデザインや企画用の漫画を描いている方のようです。

『オールラッシュ』

発行:株式会社KADOKAWA BRIDGE COMICS
著者:ねじがなめた

映画監督になることを夢見ながら、映画のサード助監督として様々な人とかかわり、悩みつつ、日々の仕事に取り組んでいる青年の話です。

こだわりやくせの強い監督、ベテラン助監督、後輩アシスタントなどが登場します。主張が強くわがままでぶつかりがちな後輩がシナリオコンテストで入賞し、先を越されます。

著者について

このリストを作っていて気づいたのですが、これらの映画に関する漫画は、株式会社KADOKAWA発行のものが多いです。KADOKAWAは映画製作をしていますので、直接的又は間接的に関係しているのではないかと思います。

著者のねじがなめたさんは角川大映スタジオの人などに取材したようです。

『怒りのロードショー』

発行:株式会社KADOKAWA エンターブレイン
著者:マクレーン

映画の趣味が異なる若い友人グループが、学校や家や日常の様々な場所でそれぞれの映画のうんちくや意見をぶつけ合う話です。

各話のタイトルは例えば次のようなものです。

第一話「キャラクター」
第二話「ゾンビ」
第三話「クラトゥ バラダ ニクトー」
第四話「ジャー・ジャー・ビンクス」

ラフな線で描かれ、一種の日常系ともいう印象のマンガです。しかしほんわかした日常ではなく、おすすめというか、それぞれが見るべきと思っている映画について熱く語ります。『○○』は見たよな?、とか、『○○』は見るべきだ、というセリフが多く、毎話、目が血走る描写も出ます。グループの一人には妹がおり、彼女はお兄ちゃん好きで映画好きです。

『邦キチ映子さん』

発行:株式会社ホーム社
発売:株式会社集英社
著者:服部昇大

映画の話が誰かとしたい高校生の男が作って部長を務める「映画について語る若人(わこうど)の部」に、映画鑑賞が趣味だが映画の好みがマニアックな女子学生、邦吉映子(くによしえいこ)通称「邦キチ」が入部し、毎度映画について語り合う話です。

語り合うというよりも、邦キチのマニアックな知識に、毎度部長があ然としたり、タジタジとなったり、ツッコミを入れたりするコメディです。他の登場人物たちもユニークです。

部長にとって邦キチがなくてはならない存在になっていくのですが、恋愛未満なところが魅力です。

しかしSeason4(4巻)では元日の部長のアパートの部屋に着物を着た邦キチが現れ「新年のご挨拶にと伺ったら鍵が開いていたもので」と言い、その後一緒に初詣に行きます。Season5(5巻)では邦キチが誘って二人で海に行きますが、海での遊びを楽しんでいる最中にも映画談義になります。

恋愛未満と言っても仲が良いため微笑ましく、ほぼラブコメですね。

『木根さんの1人でキネマ』

発行:株式会社白泉社 ヤングアニマルコミックス
著者:アサイ

休日の楽しみは映画館かレンタルかソフトか有料チャンネルで映画を見て、その感想を自分のブログ「1人でキネマ」に書くことという三十路の独身女が、映画の趣味というかオタク趣味が周りの人と合わず、日々戦う(内面的に)話です。

会社の同期の女が訪れ親友発見かと思われますが、その後離婚して押しかけてきて居候する彼女は基本的に映画に興味がなく、主人公の空回りは続きます。

『ガラスの仮面』

発行:株式会社白泉社 花とゆめコミックス
著者:美内すずえ

父親がおらず貧乏で、母と中華料理屋で住み込みで働く芝居を見ることが好きな少女が、かつての大女優に女優としての秘めたる才能を見いだされ、数々の逆境にあいながら、正体不明の支援者に金銭的にも気持ちの上でも支援され励まされながら、女優としての才能を開花させていく話です。

映画監督と女優を両親に待つ才能あふれる少女がライバルとして描かれます。

芝居を続ける中、様々な不幸な境遇やひどい仕打ちにあいますが、それらを乗り越えていく姿に心打たれます。

連載が始まったのが1976年で現在49巻まで出ていますが、その後最新刊がずっと発行されず、作者の存命中に出るのだろうかと心配する声が見られます。

『アクタージュ act-age』

発行:株式会社集英社 ジャンプコミックス
原作:マツキタツヤ
漫画:宇佐崎しろ

母親を亡くし、父親は家を出ていったため貧乏で弟と妹の面倒を見ている少女が、映画監督に才能を見いだされ、友人達やライバルに囲まれながら、女優としての才能を開花させていく話です。

若手トップ女優の少女がライバルとして描かれます。

現代版ガラスの仮面といった印象のマンガです。時代を反映してか、ガラスの仮面よりもコミカルな要素というか表現が多く見られます。

原作者の逮捕により、『アクタージュ act-age』は8月11日発売の週刊少年ジャンプ2020年36・37合併号の掲載を最後に、連載終了(打ち切り)とのことです。