ここでは、英語の上達の早い人の特徴について書こうと思います。「英語の上達」と一口にいっても様々な側面があると思いますが、ここでは「ある程度話せるようになる」ことをゴールとして考えています。
語学学習に年齢は関係ないとする意見もあり、私の経験上も、歳をとってからでも語学を習得することはできますが、言語の学習とは脳のトレーニングに他ならず、若いほうが効率的にトレーニングできると思います。
身体の効率的なトレーニングのためには疲労を回復させる必要がありますが、個人差はあるものの歳をとると体の機能が落ちていくのは明らかで、疲労しやすく、回復が遅くなり、パフォーマンスを出すのが困難になっていきます。生体器官のひとつである脳も同様です。若い方が疲労の回復が早く、効率的なトレーニングに適していると感じます。
あまり一般に認識されていないと思いますが、語学は脳を酷使するようです。私の経験では英語を勉強したあとや英語を長時間使ったあとは脳の疲れを感じ、通常より睡眠を必要とします。これは若い人でも同様で、20代前半の語学留学生何人かに聞いてみましたが、英語を勉強した後は頭が疲れて10時間程度寝ると言っていた人もいました。
語学の場合も、仮に本来持っている集中力や暗記力が同じとしても疲労の回復が早い若いほうがその本来の集中力や暗記力を発揮しやすいため有利で、上達が早いです。
▶︎上記を含む、留学は若い時のほうがいい5つの理由についてこちらの投稿もご覧ください。
物事の習得にはある程度集中して取り組む必要があります。語学に最も集中できる環境を作れるのは留学だと思いますが、留学の欠点もありますので、日本にいても同じような状況で学習すれば上達は早いと思います。
▶︎語学留学の利点と欠点については、こちらの投稿もご覧ください。
日本人は中学高校で6年間、大学では大学の種類や学部によって異なるかもしれませんが大学で2年間勉強するなら中学高校と合わせて計8年間、大学で4年間勉強するなら計10年間も英語を勉強しているのに話せるようにならず、英語教育が良くないという意見をよく見聞きします。しかし、日本の学校教育において全くのビギナーから英語を話せるようになるには、教育方法の良し悪し以前に学習時間が全く足りないだろうと思います。ここでいう「学習」には、文法や単語の「勉強」と実際に話す「訓練」を含みます。
最近は小学校での英語教育も始まりましたが、今までの中学高校の総英語授業時間は、参照する資料によって数字の幅がありますが概ね800時間前後、大学まで含めるとだいたい1000時間のようです。一見かなり勉強しているように見えますが、これを英語を集中的に学習できる環境にいる場合と比較すると、かなり少ないことが分かります。
1000時間というのはたとえば留学などで1日に6時間(金曜は午前中のみ4時間)勉強した場合(週に28時間)のおよそ9ヶ月分です。9ヶ月はそれなりの期間に見えますが、英語の授業に加え日常の会話まで含めて1日8時間英語に接すると仮定した場合(金曜午後と土日も含め週に56時間)の4.5か月分に過ぎません。また、状況は違うもののネイティブが自国語に接している時間は圧倒的に多いはずです。
留学のように集中した状態で授業以外の時間も使って半年から1年学習(勉強+会話の訓練)をすると、かなり上達すると思います。
文法や単語、慣用句の「勉強」と実際に会話をする「訓練」は語学の両輪だと思います。前述の通り、日本人は中学高校の6年間、大学も入れると8〜10年間勉強しても英語が話せるようにならないと言われますが、その1つの原因は「勉強」だけして、会話をする「訓練」をしていないせいだと思います。
一方、留学しても話せるようにならないという体験談や意見を見聞きしますが、これもクラスの中であまり発言しなかったり、日本人留学生ばかりと交流し、学校以外で英語を話さなかったり、そもそも留学期間が短いなど、話す訓練ができていないことが原因だと思います。
「勉強」と「訓練」を両方続けている人は上達が早いです。
▶︎留学しても話せない原因についてはこちらの投稿をご覧ください。
日本にいて英会話の訓練をするためには、オンライン英会話も一つの方法です。
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▶︎時間のない人向けオンライン英語学習 ネイティブキャンプ(Native Camp)のちょっと特殊な使い方についてはこちらの投稿をご覧ください。
これはかなり感覚的な意見なのですが、音の感覚が備わっている人は、英語の上達が早いように思います。具体的には、歌を歌っているとか音楽を作っているなどで音感のある人や、演劇をしているなどで言葉を記憶・再現することができる人です。
外国語は日本語と発音が違うため、音を真似る力は重要です。音をそのまま捉える力がないと、英語を日本語の50音の組み合わせで発音しようとし、また、単語どおしの音の繋がりを無視して単語ごとに発音しようとし、本来の発音、音に近づけられなくなってしまいます。
音の感覚があると、音をそのまま捉えて覚え、本来の発音に近い発音や話し方で再現しやすいのではないかと思います。結果的に、歌手や俳優は英語が上達する人が多いように思います。
▶︎英語(スピーキング)の達者な日本人著名人についてはこちらの投稿もご覧ください。