アメリカでの撮影機材・道具(Filmmaking Equipment)

撮影機材
アメリカでの撮影機材の例(Film production equipment in the US)

アメリカでの撮影機材や道具を紹介します。映画学校ニューヨークフィルムアカデミーのプロジェクトで使われたものです。授業内で使ったものや主要プロジェクトのものも含みます。

業務用途で使われる機材も基本的に同じだと思います。撮影規模が大きくなればさらに多くの機材が使われますが、逆に業務用途であっても小規模であればここで紹介した機材や道具の一部しか使わないこともあると思います。

2020年現在ではより小型のカメラが使われたり、照明はLEDが使われることが多くなってきたと思います。

カメラ (Camera)
これは一例です。必要に応じてカメラの種類や構成は変わります。映画学校で使うカメラについてはこちらの投稿もごらんください。撮影プロジェクトの段階によって様々なカメラを使います。
REDカメラ

 
ハイハット (Hi-Hat)
ローアングル用の三脚ともいうべき道具です。ハイハット
 
C-スタンド (C-Stand)
日本ではセンチュリースタンドということが多いと思います。照明器具を取り付けたりフラッグ(枠付きの黒布)を取り付けて光の調節をしたりする基本的なスタンドです。
Cスタンド(センチュリースタンド) Cスタンド(センチュリースタンド)他 Cスタンド(センチュリースタンド)
照明器具 (lighting equipment)
このケースはニューヨークフィルムアカデミーの基本機材の一つです。照明器具照明器具 照明器具ジョーカー(Joker)チャイナボール(China Ball)
フラッグ(Flag)
枠に張られた布で、通常はC-スタンドに取り付け、照明の光量を加減したり余分な光をカットするのに使います。フラッグ
 
フロッピー(Floppy)
二つ折り式の黒幕です。フロッピーフロッピー
フレームとファブリック(生地)(Frame and Fabric)
バタフライ(Butterfly)
とも言われるようです。光を反射させて柔らかい光を作る場合などに使われます。フレームのサイズは6’x6’、8’x8’、12’x12’(それぞれ単位はフィート)などがあり、生地は黒布(Black solid)、シルク(Silk)、ネット(Net)などがあります。通常は2本のコンボスタンドで立たせます。バタフライ(Butterfly)下の写真ではC-スタンドが使われています。
バタフライ(Butterfly)
アップルボックス(Apple Box)
作りというかデザインが多少違いますが、日本では箱馬とか箱足と呼ばれるものと同様のものです。厚みにバリエーションがあります。アップルボックスアップルボックス

C-クランプ(C-clamp)
撮影でも様々な用途でクランプを使います。
C-クランプC-クランプ
 
スレート/クラッパーボード(Slate / Clapper board)
日本ではカチンコと呼ばれるものです。作品名、ディレクター名、撮影者名、シーン、テイク番号などを記載して各ショットの頭に写し込み管理しやすくする目的と、ちょうつがいで繋がった部分を閉じて音を鳴らして撮影することで、あとで映像と音のタイミングを合わせるのに使います。スレート(クラッパーボード)

ドリーとトラック(Dolly and Track )
ドリーとはカメラ(及び三脚)とカメラマンを乗せて移動撮影するための車輪付き台車です。トラック(レール)上を移動させる場合と車輪で移動させる場合があります。ドリー
ウェッジ(Wedge)と呼ばれる木のくさびを入れてトラックが水平になるように調節します。 Wedgeとはくさびのことです。ドリーのトラック下は電動リフト付きのフィッシャードリー(Fisher Dolly)です。かなり重いです。フィッシャードリー
トラックにはカーブしたものもあります。ドリーのトラック

録音(音声収録)機材のケース(Recording equipment)録音(音声収録)機材のケース録音(音声収録)機材
マイク(Microphone)マイクマイク

ワイヤレス ラベリアマイク(Wireless lavalier microphone)
下の写真はレシーバー(受信機)(receiver)です。トランスミッター(送信機)
ステディカム(Steadicam)
カメラを体に取り付けてバランスを安定させながら移動撮影にも対応するものです。
ステディカム
ギャファーテープ / ガフテープ(Gaffer Tape / Gaffers Tape / Gaff Tape)
強い接着力と適度な伸縮性を持ち、引っ張る力に強いですが手で引き裂くことのできる布製のテープで、ケーブルを床に固定したり、黒布(Duvetyne)を壁につけたり、道具や小道具を固定したり、様々な用途で使われます。Gaffer Tape
日本の撮影現場などではパーマセル(テープ)が使われます。こちらは紙素材で手で引き裂くことができ、強度に優れ、剥がしても「のり跡」が残らないテープです。アメリカではPhoto Black Tapeと呼ばれるようですが、ギャファーテープの方が一般的ではないかと思います。
 
左がギャファーテープ、右が日本で購入したパーマセルです。堀内カラーが販売していますがアメリカのShur Tape社製です。他に白もあります。Gaffer Tape and Photo Black tapeGaffer Tape and Photo Black tape
C-47
ディフューザーやジェル(色付きの透明フィルム)を照明器具に取り付けたり、衣装の皺を見えなくするためにとめたりします。要は洗濯バサミですが、C-47(シー・フォーティセブン)と呼ばれます。C-47バネを外して反対向きに取り付けて使うこともあります。C-74と呼ばれるようです。C-47 C-74