ニューヨークフィルムアカデミーの撮影プロジェクト10 セメスター1フィルム(Semester1Film)

Semester1Film (セメスター1フィルム)概要

Semester1Filmはセメスター1最後の制作プロジェクトです。

これまで、教室での授業に加え徐々に難易度を上げながら練習撮影プロジェクトをやってきて、ようやくこのSemester1filmで、10分までのセリフのある短編映画を作ります。

クラスメートがクルーとなる6人のチームが基本ですが、シネマトグラフィーの学生に参加してもらったり、外部のスタッフを雇う学生もいます。10日間の期間で、一人につき2日間の撮影です。役者、ロケーションは自分で確保します。

10分というのは短く感じますが、この数ヶ月間で実践を通して勉強してきたこと、例えばストーリーの構築、ロケハンと撮影許可申請やキャスティングなどの撮影の準備、セリフの録音を含む実際の撮影の進行とディレクション、そして編集、それらの知識と経験を総動員して一本の作品を作るのは、タイミング的にも、規模的にも適切だと思います。

 

短い動画の重要性

また、短い動画は意外に重要です。

たとえば、世の中に映画祭はたくさんありますが、ほとんどの映画祭にはショートフィルムのカテゴリーがあり、映画祭によって違いますが30分までとか40分までの短編を募集しています。

また、YouTubeの人気を見てもわかるように、短い尺の面白い映像コンテンツの需要が大きくなってきているように見えます。

写真は私のプロジェクトのものでなく、クラスメートの作品の撮影の時のものです。

 

映画制作に向けたプランと準備

私は日本にいる時に考えてあったストーリーの他、映画学校に入る前、サンフランシスコで語学留学中にもストーリーのアイデアを書きためてあり、いくつかのアイデアはこれまでの練習プロジェクトで使いましたが、このSemester1filmでは日本で考えたあと実現のめどが立っていなかったSFストーリーを短編にアレンジして作りたいと考えていました。日本で考えたストーリーはいくつかあり、映画一本分の絵コンテまで描いたSF災害ラブストーリー、脚本にはしていないものの概要をかなり書き込んであるSFアクション、同じく概要を書き込んであるSFジュブナイル、その他かなり前に稚拙ながらマンガの状態にしたホラーもありました。今回はそれらのうちSFアクションのストーリーを簡略化して制作できないかと考えました。

元々長編を想定したストーリーかつCGや合成も必要となる内容のため、映画学校半年目の10分の作品のプロジェクトで作るには制作時間も少なく内容をかなりはしょる必要もあり、少々野心的すぎるというか無謀だとも思いましたが、私はCGや合成などの経験を活かしたいと考えていて、そのためにわざわざ日本からCGソフトやAfter Effectsなどの入ったパソコンも持ち込んでいるため、とりあえずやってみようと思いました。

インディペンデントの映画制作はそれなりにハードルがあると思いますが、映画留学をすると、もちろん映画留学自体にハードルはありますが、学校に入ってしまえば否応なく作ることになるのでこの環境を活かさない手はないと思います。ロサンゼルスエリアに住むアクターに出てもらって、学生とはいえ世界中から集まった人たちと自分の映画を作るのはわくわくします。

ちなみにニューヨークフィルムアカデミーのFilmMakingのコースでは、編集の授業はありますがCGや合成に関しては学びません。又、シネマトグラフィーやアクティングのコースの学生と共同で制作をする機会はありますが、3Dアニメ&VFXのコースとの共同制作はなく、そもそもLAの学内で開講されているのかもわかりません。

そのため、自分でCGや合成などができると便利で、自分の作品用だけでなくクラスメートの作品のためにも単純なものをノーギャラでやってあげたりもしました。

私は前回のPOVプロジェクトでSemester1filmで制作するストーリーの一部のシーンを作りました。事前にインストラクターからそうしても良いと案内されたと思います。Semester1filmのためのテストでもあり、一部のシーンはそのままSemester1filmの作品で使いました。

屋外のロケーションを想定していたシーンは、POVプロジェクトではグリーンバックで撮影してロケハンで撮影した写真を仮合成しましたが、今回は実際に屋外で撮影しました。

屋外のロケーションはグリフィスパークを使いました。

事前にパークフィルムオフィスに電話で申請し、Film LAにも申請しておきます。

撮影中に公園のスタッフがやってきて、許可を取っているか確認されることがありますので書類を持参しておきます。私の時もスタッフが来て確認されました。

 

映画制作で発生した問題・トラブル

たかだか10分の作品制作ですが、いろいろ問題・トラブルがおきます。

屋内の一部のシーンでは、緑の紙を壁に貼って簡易的グリーンバックにしましたが、やや重ねて上下に2枚貼る紙のつなぎ目の影を出さないために下側の紙を手前にして重ねて貼るのが適切と思いましたが、クルーとして手伝ってくれているクラスメートにそれをあらかじめ伝えておらず、貼り直す必要が出てしまいました。それはこちらのミスですが、あるクラスメートはやり直しの作業をボイコットしました。

グリフィスパークはとても広く、駐車場が何ヶ所もありますが、あらかじめ役者やクルーに場所を知らせるためGoogle Mapの緯度経度を伝えてMap上で場所を特定できるようにしましたが、それでも迷う人がいて集合に手間取りました。

グリフィスパークで撮影する場合、たいていは平地のピクニック公園や林の中で撮影する人が多いのではないかと思います。私も平地での撮影もしましたが、トレッキングルートに上がっていった場所でも撮影しました。事前に何度もロケハンをして場所やカメラ位置まで決めてありましたが、アクターやクルーはそれなりに大変だったと思います。歩きやすい靴で来るようにあらかじめ伝えてありましたが、あるクラスメートはサンダルで来ました。

カメラ担当のクラスメートが予備のバッテリーを忘れ、撮影中バッテリーがなくなりました。周囲には電源などない場所です。私は予備として動画の撮影もできる一眼レフカメラを持って行っていたので、後半はそれで撮影しました。

 

力不足

撮影後、CGも作って合成もし、POVプロジェクトで作ってあったシーンも合成の精度をあげ、オープニングも作り、編集し、音楽をつけ、出来上がりました。

自分のやりたい方向性が明確に出た、しかしはっきりと力不足を感じる出来でした。

 

ユニバーサルスタジオでの上映会

Semester1Filmで制作した作品は、後日ユニバーサルスタジオ(アミューズメントパーク内ではない)のシアターを借りて上映します。上映は1回のみで一般公開ではないですが、希望者はアクターや友人などゲストを呼べます。この後の主要なプロジェクトはワーナーブラザーズのシアターを借りて上映会をしたので、この時ユニバーサルスタジオだったのはシアターの空きの都合だったかもしれません。