留学は若い時のほうがいい5つの理由

40代からのアメリカ留学をタイトルとして私の経験を書いていますが、留学は本人にモチベーションがあれば若い時のほうがいいです。

若いほうがいい理由はいくつかあります。

●理由その1
語学学習に年齢は関係ないとする意見もあり、私の経験上も、歳をとってからでも語学を習得することはできますが、言語の学習とは脳のトレーニングに他ならず、若いほうが効率的にトレーニングできると感じます。個人差はありますが歳をとると体の機能が落ちていくのは明らかで、生体器官のひとつである脳も同様です。語学の場合も集中力や暗記力が高く疲労の回復が早い若いほうが適していると感じます。

あまり一般に認識されていないと思いますが、語学は脳を酷使するようです。私の経験では英語を勉強したあとや英語を長時間使ったあとは脳の疲れを感じ、通常より睡眠を必要とします。これは若い人でも同様で、20代前半の語学留学生何人かに聞いてみましたが、英語を勉強した後は頭が疲れて10時間程度寝ると言っていた人もいました。脳を含めた身体の効率的なトレーニングのためには疲労を回復させる必要があり、仮に記憶力が同じとしても疲労の回復が早い若いほうが有利です。歳をとってからはマネジメント力などの総合的な能力も使って勉強する必要があります。

●理由その2
若いうちはまだ実家にいるか、一人暮しをしていても実家に自分の部屋が残っていたり自分の荷物を置けるスペースがある可能性が高いと思います。このことは留学を容易にします。この場合留学も海外旅行とさほど変わらず、生活上必要な最低限のものだけスーツケースに入れて渡航すればよく、大抵のものは現地調達できます。あとで必要なものに気づいても母国の家族に送ってもらえます。滞在先も、留学生用の部屋をシェアする寮のような安ホテルのような物件も多く存在し、通常のアパート契約は不要でホテルのような手軽さで借りることができます。家具つきの場合もあります。

これが歳をとって実家などに荷物を預けることができない状態だと長期間の留学の場合ハードルが上がります。基本的に外国への引っ越しになるので、家具や荷物を整理し、必要に応じて一部は日本で倉庫に預け、日本の住居は引き払い、渡航先でアパートを探し契約し、そこへ荷物を搬送する必要があります。手間も費用もかかります。

また、留学中も日本の銀行口座やクレジットカード、生命保険、年金など、様々なものをそのままもつと思いますが、外国からこれを維持管理するのは手間がかかります。明細や各種連絡のための郵便は日本国内にしか送られないので、実家があるほうが便利です。

●理由その3
会社を辞めて留学する場所、若いうちのほうが機会費用が少なくてすみます。年功序列システムが崩れてきたといっても、通常は入社したての新人より経験を積んだ中堅のほうが給料が多く、中堅よりもより大きな責任を負っている管理職のほうが給料は多いのではないかと思います。とすれば、歳をとってから会社を辞めるほうが諦めなければならない給料の額が大きいことになります。そのため若いうちのほうが機会費用は少なくてすみます。

●理由その4
若い時に留学したほうが身に付けたことを活かせる期間が長いです。これは大きいと思います。再就職する場合も、特に日本の組織は今でも年功序列型ヒエラルキーの中で長期的に戦力になってくれる人を好むと思いますので、再就職も有利で、留学で得た経験によって機会費用分を取り戻せる可能性も高いと思います。

●理由その5
留学生は様々な年齢の人がいますがその多くは20代から30才前後なので、同じ年代のほうが友達付き合いが容易だと思います。もっともアメリカでは日本に比べてはるかに年齢による垣根が希薄なので、気があえば年齢に関わらず友達付き合いはできます。

 

以上のように留学は若いうちがいいと思いますが、本人の希望ではなく親の要望や学校の授業の一貫で留学させられている場合は、特に20歳前後くらいまでの年齢だと辛く感じる人もいるかもしれません。

親や友人達と離れて異なる言語と文化の中で暮らすのはストレスになる場合があり、トラブルにも不十分な語学力で対処しなければならないからです。語学学校に通っていた頃ブラジルかどこかの19歳の女の子が授業中に泣き出してしまったことがありました。授業で年齢も国籍も違う人達と英語でやりとりするのが辛くなってしまったようでした。もっとも、彼女はすぐに落ち着き、翌日からは普通どおり授業に参加しましたが。また、日本でお会いしたある人は学生の頃親の仕事の都合でロサンゼルスに滞在してコミュニティカレッジに望まぬ留学をし、他に日本人学生がいない環境で、特に最初は英語がほとんど分からず宿題も多く、ほんとうに大変だったそうです。

そういった例はありますが、語学留学程度であればさほどハードルは高くなく、通常は楽しい経験のほうが多いと思います。実際、長期の旅行やバケーションの一種のつもりで来ている人もいます。