自費で留学するにせよ学生などが親に費用を負担してもらうにせよ、留学中はなるべく節約したいものです。
日本にいても海外にいてもどのみち生活費はかかりますが、留学は渡航費用や学費その他多くのお金がかかります。特に長期間の留学や語学学校から大学や大学院へ進学しようとしている場合、映画留学の場合は、いかに節約するかが重要なポイントになります。
▶︎留学にかかる費用についてはこちらの投稿を参考にしてください。
私の留学中、節約に関してうまくいったことやいかなかったことも紹介しつつ節約すべき理由と節約の方法をお話ししようと思います。
▶︎留学資金の作り方はこちらの投稿をご覧ください。「留学資金の作り方」は留学前の日本での工夫、当投稿は留学中(渡航時を含む)の節約について解説しています。
当たり前ですが、留学中は基本的にお金が出ていく一方です。
留学先の国によると思いますが、例えばアメリカの場合、留学中は基本的に仕事はできず違法になります。
学校内での短時間の仕事が認められる場合もありますが、海外での就労という点でいい経験にはなるものの、特別な理由がある場合を除き、わざわざ勉強しに来ているのに勉強以外のことをするのは本来の目的から離れます。
また、語学留学と大学や大学院への留学で状況は異なりますが、私の経験上、どちらの場合も学校通学と宿題以外のことを定期的に行うのは容易ではありません。
語学留学は大学や大学院への留学に比べて勉強や生活のハードルは低いのですが、語学学習は想像以上に脳が疲れるため、学校通学と宿題以外のことはあまりできないと思います。
私は語学学校で最初は午前と午後の授業をとっていましたが、英語の学習は脳を酷使するようで、学校からアパートに戻ったあと18:00頃の食事をはさんで宿題をしますが、強烈に眠くなってしまってはかどりませんでした。また、留学開始から7ヶ月頃には脳がひどく疲れ気分がすぐれず、学校を休んだこともあります。
そのため、後に延長するタイミングで授業は午前中だけに変更し、昼食後は学校の廊下の勉強コーナー脇のソファーで仮眠をとり、そのあとその勉強コーナーで宿題や自分の勉強をし食事前にアパートに戻るスケジュールにしました。私にとっては、授業と自習のバランス、勉強と休息のバランスがよくなって正解だったと思います。
私以外の若い留学生に聞いてみてもやはり今までにない疲れと眠気を感じている留学生が多かったです。1日10時間寝ると言っていた人もいました。
そのため、勉強以外にあまり多くのことはできず、定期的に仕事をするのは難しいです。
▶︎語学学習時の疲れについてはこちらの投稿もご覧ください。
大学や大学院の場合は、課題が非常にハードですので、やはり学校通学と課題以外のことはなかなかできないと思います。
私の通ったニューヨークフィルムアカデミーでは、特に最初の頃は土日に撮影をするスケジュールが学校側によって組まれており、授業のあとの時間でストーリーを考えたり準備をする必要があり、非常に忙しいです。アメリカの大学や大学院は総じて忙しいようです。
そのため、留学中は基本的にお金が出ていく前提となります。
大学や大学院へ進学することを目的として学校が求めるTOEFLスコアを得るために語学留学から始める場合、自分の語学力のアップが予定通りにいかない可能性もあります。
予定通りスコアが上がらなかった場合、語学留学を延長するか、諦めて帰国するかの選択を迫られます。
延長する場合は、その分の学費と生活費がかかります。
私の場合も語学学校から映画学校へ進学する計画で、語学留学は当初1年間の予定にしていましたが、映画学校出願の時期になっても映画学校の求めるスコアに達せず語学学校を延長し、結局15ヶ月かかりました。語学学校はサンフランシスコで映画学校はロサンゼルスだったため、引っ越しなどの準備期間を含めると16ヶ月かかりました。
あらかじめ十分な資金を蓄えてあったとしても、節約するかどうかで留学中の生活や活動の余裕に違いが生まれます。
留学中は学校以外でもクラスメート達と遊んだり、映画を見たり人によっては舞台を見たりしたいと思います。また、せっかく海外に来ているので、年末年始やセメスター間のブレイク(休み)、語学留学の場合は自分のバケーションを使って留学先の国で旅行をするのもいいと思いますが、そのための費用がないとどこにもいけないことになってしまいます。
ちなみに語学留学の場合、留学生達はそれぞれ自分の都合で入学したり帰国したりしており、学校によって違いますが年末年始を除けば基本的にずっと授業は行われ、大学や大学院のようなセメスター間のブレイクはない場合が多いと思いますが、自分のバケーションを取ることができます。
バケーションのルールは国や学校によって異なると思います。私の通った語学学校St Gilesでは12週間毎に1週間のバケーションをとることができました。在学期間はその分延長されます。
映画学校によって若干しくみが違うようですが、映画留学で作る映画は自費で制作します。映画制作は限りなく低予算でもできますが、基本的にはお金がかかり、少しでも予算に余裕があるとできることの選択肢が増えます。
イメージに合うロケーションや多数のロケーションを確保しようとすれば、多くの費用がかかります。クラスメートがクルーとして助け合いますが、外部からクルーを雇う場合は費用がかかります。学校の機材だけで撮影するなら追加費用はかかりませんが、それ以外の機材を借りれば費用がかかります。その他大道具、小道具、衣装など、非常に多くのお金かみかかります。
会社を辞めてアパート/マンションを引き払って留学した場合、日本に帰国後は住む場所を確保し、仕事を探し、生活を軌道に乗せるまでそれなりに時間がかかります。特に高い年齢の場合、帰国後の再就職は容易ではありませんので、帰国後もしばらく収入がなくても生活できる程度の蓄えを残しておくことをおすすめします。
私の経験では、5年間の滞在でも日本で使っていた荷物の多くは不要でした。1〜2年の留学ならなおさらだと思います。
留学にあたっては、家具や家電、その他の荷物をできるだけ処分し、どうしても処分できないものはトランクルームを借りるか実家に置かせてもらい、留学に持っていくものは限りなく通常の旅行と同じ程度にすれば、運搬費用と保管費用が節約できます。
若いうちはまだ実家にいるか、一人暮らしをしていても実家に自分の部屋が残っていたり、自分の荷物を置かせてもらえるスペースがあるかもしれません。若いうちに留学をするメリットの一つです。
▶︎留学は若いうちがいい理由についてはこちらの投稿もご覧ください。
私の場合は会社を辞めて日本の賃貸マンションを引き払って留学しましたが、当初は長期留学での引っ越しのイメージがわからず、後から考えると無謀でしたが、多くの家具なども輸送することを計画していました。渡米後まずとりあえずの部屋に滞在してアパートを探しましたが、結局いい物件が見つからず、そのまま最初の部屋にずっと住みました。
▶︎サンフランシスコのアパート探しについてはこちらの投稿をご覧ください。
一人部屋でしたが広くはないワンルームですので、アメリカに輸送する荷物をかなり減らしました。それでも結局、約5年間のアメリカ滞在中に使わず帰国時にまた日本へ輸送したものもあり、その分の往復の輸送費をムダにしました。
大抵のものは現地で調達できます。留学先では調達できないものや高価なものかつ留学時に絶対に必要なものだけ輸送することをおすすめします。
また、私はもともと物が多く、渡航前にかなり処分したのですが整理が追いつかず理想にはほど遠く、多くの荷物をトランクルームに預けました。結局5年間のアメリカ滞在から帰国した後それらを引き上げ、不要なものをいまさら処分していますので、いらないものにトランクルーム費用をかけてしまったことになります。
▶︎渡米前のアパート整理の苦労についてはこちらの投稿をご覧ください。
留学中の節約方法は日本にいる時と共通する点も多いですが、異なる部分もあります。
映画留学では当然映画を作りますが、たいていのストーリーでは部屋のシーンが必要になります。映画学校の最初の頃の練習プロジェクトでは準備時間がほとんどないため、多くの学生は自分のアパートで撮影をします。
自分の部屋が自分の映画のロケーションとして使えればいいのですが、イメージが合わなかったり極端に撮影しづらい部屋に住んでいる場合は、ロケーションを探す手前と借りる費用がかかります。あらかじめ作りたいストーリーをイメージしておき、撮影で使うことを想定して部屋を借りておけば、時間と費用を節約できます。
もっとも、1回の撮影のために滞在期間中ずっと家賃の高いアパートに住んでしまっては節約になりませんし、練習プロジェクトも含めると撮影は何度も必要になります。極端に撮影しずらい物件は避けて標準的なアパートに住み、撮影でも利用し、主要プロジェクトでは必要に応じて外部のロケーションを借りるのが現実的かもしれません。
家具家電も同様です。
▶︎映画留学と家具家電の買い方についてはこちらの投稿もご覧ください。
日本でもルームシェア、ハウスシェアをする人が増えてきましたが、アメリカではもともとルームシェア、ハウスシェアをする学生が多く、社会人になってからもする人がいます。留学生の多くも家賃を節約するためにルームシェアします。
語学留学生と大学や大学院の留学生とでややスタイルが異なります。
語学留学生は一つの部屋に複数のベッド又は2段ベッドがある寮に住む人が多いです。文字通り部屋のシェアです。
大学や大学院の学生の場合は一般のアパートでシェアする場合が多いと思います。リビングルームやキッチンなどの共用部といくつかのベッドルームを持つアパートの各ベッドルームを個人の部屋として使うスタイルです。アメリカ人の社会人もこのスタイルだと思います。
私の場合は、試し留学をしたときの経験と、日本からパソコンやハードディスクなどそれなりの量の荷物を持ち込む必要性、セキュリティ上の理由から、語学留学中も一人部屋にしました。その分の費用はかかりましたが、私にとってこれは正解でした。
▶︎一人部屋がいいと思った経験はこちらの投稿をご覧ください。
▶︎留学中の様々な滞在方法についてはこちらの投稿も参考にしてください。写真付きで解説しています。
人によってインターネットの必要度は異なると思いますが、語学留学であれば学生寮としても使われるWi-Fi付のアパートを利用すれば、インターネット費用を節約できます。しかし、部屋によって電波が弱い場合がありますので、電波の強い部屋にしてもらうよう交渉するか、できなければ学校のパソコンを活用するか、公共のWi-Fiが使える場所を利用することになります。
私は渡米前にWiMAX搭載の小型ノートパソコンの購入と併せてアメリカでも使える低額のインターネットサービスを契約しました。アメリカのアパートはWi-Fi付きでしたが私の部屋は電波が弱く、渡米直後は契約した日本のWiMAX提供会社と提携しているアメリカのWiMAX提供会社にサインアップし、キャンペーンとしてアメリカでの通信料は無料だったためかなり便利でした。
しかし、外でスマホを使う必要性もあり、その後Verizonのモバイルルーターを契約しました。
▶︎渡米直後の通信の悪戦苦闘についてはこちらの投稿をご覧ください。
モバイルルーターは圧倒的に便利でしたが、調子に乗って動画を見たりしているとかなりの金額になり、その後ロサンゼルスで映画学校へ進学してアパートにケーブルテレビのインターネットを契約して導入するまで、かなりの費用がかかってしまいました。
▶︎ロサンゼルスでのインターネット利用についてはこちらの投稿をご覧ください。
アメリカで売られているものは日本に比べて値段のバリエーションが大きいと感じます。高いものもある反面、安価なものも売られています。
私はサンフランシスコではアパートの近くのダイソー、ロサンゼルス(バーバンク)では99cストアをよく利用しました。
ダイソーは$1.50均一で、品揃えは日本と同様です。飲み物やお菓子類は扱っていましたが、基本的に食材はありませんでした。
ジャパンタウンサンフランシスコのウエブサイトのダイソーのページ
https://www.sfjapantown.org/directory-jpndirectory/listing/daiso-japan/
DAISO USA ONLINE STORE
https://daisous.com/
日本の100均に相当する99cストアでは、様々な生活用品を安く入手できます。多くの日本の100均とは違い、食材やお酒なども多種販売しているため「安いスーパー」として活用でき、ほぼ99cストアだけでも自炊生活ができます。
99Cents Only Storesウエブサイト
https://99only.com/
▶︎99cストアで買える食材などはこちらの投稿をご覧ください。
私はサンフランシスコでは食事の出るアパートでしたが、ロサンゼルスでは普通のアパートだったため、特に滞在後半は99cストアを利用しました。
▶︎サンフランシスコのアパートについてはこちらの投稿をご覧ください。
▶︎ロサンゼルス(バーバンク)のアパートについてはこちらの投稿をご覧ください。
留学中は見ためよりも支出を抑えることを優先し、安い床屋を利用し、シャンプーは家で自分ですればいいので通常はカットだけしてもらいました。
サンフランシスコでは中国系の床屋に2〜3ヶ月に1回行っていましたが、ロサンゼルスではさらに節約するため4ヶ月おきに行っていました。
▶︎サンフランシスコの床屋についてはこちらの投稿もご覧ください。
▶︎ロサンゼルス地区の床屋についてはこちらの投稿もご覧ください。
その他、以下の投稿も参考にしてください。