【NYFA卒業後 日本 映像プロジェクト参加】短編映画コンセプト映像制作

Recrring カチンコ
ニューヨークフィルムアカデミー卒業後 日本 映像プロジェクト参加

このブログ形式のサイトでは、ときおり時事ネタや映画その他のレビュー・考察をはさみつつ、私の語学留学及び映画留学の経験と、サンフランシスコやロサンゼルスでの生活の様子を振り返りながら書いてきました。

日本に帰国後は、生活の立て直しに苦労しつつ、映像ディレクターなど映像関連の仕事をしてきたほか、自分の過去の作品のバージョンアップ作業や、知り合いの映画プロジェクトを手伝ったりしています。

ここでは、短編映画コンセプト映像制作に参加した様子をお話しします。

短編映画コンセプト映像制作2本ほぼ並行して制作

知り合いの映像ディレクターがアメリカのコンペ応募用短編映画コンセプト映像2本ほぼ並行制作をするにあたりお手伝いし、一本が、コンペでトップ20に選ばれました。

坂部 敬史(さかべたかふみ)監督は、ニューヨークフィルムアカデミー(New York Film Academy 略してNYFA)で知り合った人です。コースの取り方は違うのですが、私と同じ時期に在席していました。日本に帰国後は映像ディレクターとして仕事をしつつ、自主制作短編映画、そして長編映画と、精力的に映画を制作しています。

坂部 敬史ツイッター

もう一人、私の卒業制作を手伝ってもらった東浩君もアクターとして参加しました。

この短編映画コンセプト映像は、映像制作に関するYoutubeチャンネルも運営している、アメリカのFilm Riot主催のコンペ応募用のものです。そこでトップ3に選ばれると、映画化に向けたサポートが受けられるというものです。(ただし、映画化を目指したサポートは受けられるが、映画化を保証するものではない)

坂部監督から2本ほぼ並行して作りたいという要望があり、一つはタイムトラベルもの、もう一つはゾンビコメディとのことでした。スプレッドシートで全体の進行管理の補助をしつつ、ロケーション探し、ストーリー開発、撮影、VFXなど、様々な面でお手伝いしました。

「Recurring」

■ロケーション探し、ストーリー開発補助、制作(撮影時の補助)、VFXRecurring 撮影の様子

タイムトラベルのストーリーです。監督の原案をもとに複数のストーリー案を出して検討しつつ、ロケハンをしたり、必要な小道具をリストアップして用意したり、撮影のサポートやVFX制作をしました。

ストーリー開発補助
タイムトラベルが重要な要素となるストーリーの構想があり、しかも原因と結果がループするようにしたいという監督の要望がありました。

彼のラフな案をもとにいくつかのストーリー案を制作しました。しかし、原因と結果のループはほぼ不可能ではないかと思うほど困難でした。世の中にあるいわゆるループものと言われるストーリーは、同じ時間を繰り返し経験する様子をループと表現しています。

今回はコンセプト映像ということで、そのあたりを辻褄が合うようにストーリーを作り込むことはせず、コンパクトにシンプルにまとめることになりました。

ロケーション探し
ストーリー開発と並行しながら、必要となるロケーション探しをしました。

私が実際に撮影で使った場所のほか、普段の街歩きや写真撮影、タイムラプス撮影をする時に見てきた場所などから今回のストーリーに合いそうな場所をピックアップし、過去に撮影で使ったことのある場所が良さそうだということになり、ロケーションに連絡し、手配しました。ストーリーは当初の構想よりコンパクトにシンプルにする必要があり、撮影も短時間で済ますために、このロケーションの複数のフロアを使わせていただくことにしました。

制作(撮影時の補助)
実際の撮影にも参加し、全体の進行をケアしつつ、小道具などを準備したりあとでVFX処理をする前提で撮影をするためのサポートをしました。

坂部監督Recurring 撮影の様子

VFX
ストーリー中、腕時計型タイムマシンデバイスが出てきますが、撮影では普通の腕時計を使っています。画面をデザインし、UIの動きもつけ、いくつかのショットで腕時計に合成しました。Recurring VFXRecurring VFX

「3 Zombies」

■ロケハン、武器使用に関する許可の確認、制作(撮影時の補助)

ゾンビコメディのストーリーです。こちらは東君がアクターだけでなくストーリー作りにもかかわっています。私はロケハンに同行し、撮影のサポートをしました。

ロケハン
もう1本の「Recurring」のためのロケハンのついでにいくつかの場所を見てまわりましたが、結局後日、監督が別に考えていた場所数カ所を関係者数人で見に行き、撮影で使う場所を絞り込みました。3 Zombies ロケーション

武器模型使用に関する許可の確認
ストーリー中、銃やオノが出てきますので、模造銃(エアガン)や危険物使用に関する許可の確認をしました。フィルムコミッションに連絡をして意見を聞いたりし、模造銃については最終的には警視庁に電話し、使用用途を説明し、銃刀法規制対象外のプラスチック素材のエアガンで、ロケーションの許可を取っているのであれば、周囲の人に配慮して撮影すれば問題ないとの回答を得ました。届け出は不要とのことでした。3 Zombies エアガン

制作(撮影時の補助)
撮影の現場では、監督やカメラマン、制作スタッフはいろいろとやることがあり大変ですが、事前準備ができているので、さほど困難なく進みました。

坂部監督(茶色の服)3 Zombies 撮影の様子

こちらはアメリカのFilm Riot主催のコンペでトップ20に選ばれました。