新型コロナウイルスによるロサンゼルス映画産業への影響

新型コロナウイルスによるロサンゼルスの状況

新型コロナウイルス感染拡大防止のためのロックダウンで、ロサンゼルスでの生活及びロサンゼルス周辺の映画産業に影響が出ており、財政難に直面している映画産業従事者の救済のための基金が設立されています。そのほかロサンゼルス在住アクターの状況も併せて紹介します。

新型コロナウイルスによるロサンゼルスのロックダウン

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、映画産業の中心地の一つであるロサンゼルスでも2020年3月19日(現地時間)よりロックダウンが行われています。

まずロサンゼルス郡より不要不急の外出を控える緊急命令が出され、その後カリフォルニア州から州全体に対して自宅待機命令が出されたとのことです。
また、その後ロサンゼルス市長より、日常生活に必要不可欠とされている業種で働く者とその顧客はマスクなどのフェイスカバーを着用しなければならないとの命令が出されたようです。

在ロサンゼルス日本国総領事館のウエブサイトには、新型コロナウイルス感染症関連情報のページが設けられています。

在ロサンゼルス日本国総領事館のウエブサイト新型コロナウイルス感染症関連情報のページ
https://www.la.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/m03_04_00001.htm

世界各国に留学中の日本人学生に向けた情報が記載されているほか、カリフォルニア州では新型コロナウイルス感染拡大をうけてインターネットによる遠隔医療診療(Telehealth)が始められているとのことで、カリフォルニア州医師免許を持つ日本人医師の中でTelehealthを始めた医師のリストが掲載されています。

新型コロナウイルスによるロサンゼルス映画産業への影響と救済基金

ロサンゼルスの映画産業にも影響が出ており、制作中の作品の撮影は休止され、映画の公開も延期されているようです。映画産業に従事していた人たちが大量に失業しており、SAG-AFTRA(全米映画俳優組合)のウエブサイトに、救済のための様々な情報が記載されています。

SAG-AFTRAウエブサイト
https://www.sagaftra.org/

同ウエブサイトによると、3月16日時点で数百のプロダクション(撮影)がシャットダウンされており、SAG-AFTRA財団は、映画プレーヤー福祉基金とともに、COVID-19の影響を受けるSAG-AFTRAメンバーを支援するためにCOVID-19災害基金を設立したとのことです。申請又は寄付を希望するメンバーに下記該当ウエブページにアクセスするよう案内しています。この基金によって次の2か月間に基本的な生活費(食糧/住宅/ヘルスケア)を支払うことができない人々のために、緊急の財政援助が利用可能とのことですが、申請が圧倒的に多くなっているようです。

COVID-19 Relief Fund
sagaftra.foundation/covid19relief

また、SAG-AFTRAでは、仕事停止による財政難に直面しているメンバーに対し、年会費の支払い期日延長や分割払いプランが付与されるとのことです。

NETFLIXでも職を失ったキャストやクルーを支援するための基金を設けると同時に、上記SAG-AFTRA COVID-19災害基金などにも拠出するとのことです。

知り合いのロサンゼルス在住アクターの状況

私のショートフィルムに出演してもらった、ロサンゼルス在住のアクターに様子を聞くと、あるアクターは、全てシャットダウンされ映画産業では何も起きておらず、最悪だ、とのことで、別のアクターはもともと多彩で絵を描いたりもする人ですが、これを機に自宅の汚かったガレージをレコーディングスタジオに改装したそうです。

その後2021年5月の映画館の様子はこちらの投稿をご覧ください。