サンフランシスコが舞台の映画・ドラマ 解説(ややネタバレあり)

San Francisco
サンフランシスコが舞台の映画(アニメ含む)・ドラマ 解説(ややネタバレあり)

サンフランシスコが舞台になった映画をいくつか見てみました。過去に見たものも含め以下紹介・解説します。

サンフランシスコがメインの舞台となっている映画だけではなくサブ的な舞台として使われている映画を含みます。また、ストーリー上はサンフランシスコが舞台となっていても、実際のロケーションは異なる場合もあるかもしれません。

▶︎サンフランシスコが舞台の映画(アニメ含む)・ドラマのリストはこちらの投稿をご覧ください。

『 桑港』(1936)

■ストーリー(あらすじ)
所属する店が火事になった美人歌手が、街の有力者の男の店に売り込み歌の仕事を得て男から好意も得るが、憧れのオペラの劇場の御曹司オーナーにも気に入られそちらへ移り結婚も申し込まれ、彼女をめぐる男たちの争いと自分の求める歌の間で揺れ動く。

「桑港」の原題は「San Francisco」です。漢字の「桑港」は「サンフランシスコ」と読むとのことです。

サンフランシスコをタイトルとし、サンフランシスコを舞台とした映画ですが、ゴールデンゲートブリッジやケーブルカーを連想する現在のサンフランシスコのイメージはありません。

それもそのはず、ゴールデンゲートブリッジの建設は1933-1937年とのことで、映画の舞台は1905年の大晦日から始まりますので、まだゴールデンゲートブリッジがなかった頃のサンフランシスコです。

ケーブルカーは1873年開業とのことですのですでに存在していますが、映画中ではケーブルカーか路面電車か不明確なものが一瞬見える程度です。映画冒頭でフェリービルディングの時計塔を想起する時計が映されますが、当時の写真を調べてみると、デザインが異なります。

映画が1905年の年末から始まるのには理由があります。1906年4月にサンフランシスコで大地震があり、この映画でも最後の方でストーリー上の大きな転換点になっています。

長く強い揺れによって建物が崩れた上に、消火栓が壊れて消火できず火災が広範囲に及んでしまったため建物を爆破していきます。

登場人物達の愛情やアイデンティティのストーリーとは関係なく起きた自然災害ですが、それ以前にはどうしようもなくもつれていた関係性が、積み上げてきたものと一緒に一度リセットされてしまいます。

その後復興させたのが現在のサンフランシスコだと思いますので、ここで描かれているのは、破壊と復興の前の我々の知らないサンフランシスコです。

最後、破壊されたサンフランシスコの街の風景から遷移して、現代に通じるサンフランシスコの街並みの風景が1カットだけ印象的に映されます。

映画が公開された1936年は、ゴールデンゲートブリッジの建設が佳境に入ったころではないかと思います。この映画に「San Francisco」というタイトルがついているのは、破壊と復興の前の当時の「サンフランシスコらしさ」も表現されているのかもしれませんが、登場人物達の気持ちや生活がリセットされる様子が、新しく生まれ変わるサンフランシスコの「時代の気分」にかかっているように思います。

『八十日間世界一周』(1956)

■ストーリー(あらすじ)
時間や日々のルーティーンに厳しいイギリス紳士と、最近彼に召使いとして雇われたお調子者で女好きだが主人に忠実な男が、80日間の世界一周の旅に出る。

異国情緒たっぷりな世界中のそれぞれの場所を、登場人物達と一緒に旅をしているように楽しむことができます。

サンフランシスコにも立ち寄るのですが、少なくとも現在イメージするサンフランシスコらしさはほとんど描かれません。馬に引かれたケーブルカー風の乗り物が出てきますが、史実にもとづいているのか作られたイメージなのかわかりません。

この場所ではあまり歓迎されず馴染めず、コミカルな要素はあるもののこの楽しい映画の中では残念ながら唯一と言っていいほど、楽しい場所としては描かれていません。ロケによるリアルな異国情緒とアドベンチャーとコミカルさが魅力のこの映画にあって、それらの魅力が希薄です。

アメリカの映画のため、他の国を描くようには思い入れを持って描けなかったのかもしれません。

映画自体は気軽に楽しめるおすすめの映画です。

『鳥』(1963)

■ストーリー(あらすじ)
サンフランシスコで暮らす女が鳥のペットショップで会った男が気になり彼が週末に訪れている郊外の実家まで行くが、彼の母親との微妙な不協和音とシンクロするかのように、なぜか彼女やその街が鳥に襲われ始める。

ユニオンスクエアのそばをケーブルカーが走る昔のサンフランシスコ市街地の様子が見られます。映画の公開は1963年で、その同時代の設定で描かれていると思います。

ただしその古いサンフランシスコ市街地の様子が描かれるのは冒頭のみで、ストーリーのほとんどはサンフランシスコ郊外のボデガ・ベイが舞台です。海沿いの道やこじんまりした港町など一般的なサンフランシスコ市街地のイメージとは異なるこれらの素朴な風景は、Google Mapで見ると、今もこの映画の公開された1963年とあまり変わっていないように見えます。

▶︎ユニオンスクエアについてはこちらの投稿をご覧ください。

▶︎ケーブルカーについてはこちらの投稿をごらんください。

『タワーリング・インフェルノ』(1974)

■ストーリー(あらすじ)
建築設計士の男が、自分の手掛けた超高層ビル最上階での竣工パーティーを訪れるが、電気工事を担当したビル社長の娘婿が仕様を無視した工事をしたため発電機がショートし火事となり、警備主任や駆けつけた消防隊長と共に人々の脱出を助ける。

冒頭、主人公の乗ったヘリコプターが、ゴールデンゲートブリッジ上空からフィッシャーマンズワーフそばのアクアティック湾を囲む現在のサンフランシスコ海事国立史跡公園(1988年設立)を通り、サンフランシスコの上空を飛びます。

舞台となった超高層ビルは架空のビルです。外観は実在のビルとマットペインティングによって表現されたようです。

ビルエントランスの外観はバンク・オブ・アメリカのビルが使われており、壁を伝うエレベーターが特徴的な屋内ロビーはハイアット リージェンシー ホテルが使われています。

坂道の多いサンフランシスコの街もロケーションとして使われており、電気工事を担当したビル社長の娘婿の住む家は、ベイカー・ストリート(Baker St.)とバレイヨ・ストリート(Vallejo St.)の角にある家がロケーションとして使われています。

▶︎ゴールデンゲートブリッジについてはこちらの投稿をご覧ください。

『 ゴルゴ13』(劇場アニメ)(1983)

■ストーリー(あらすじ)
凄腕スナイパーの男が依頼された仕事を確実にこなしていく中、巨大コングロマリットのオーナーから社長を引き継ぐ息子を射殺するが、復讐に燃えるオーナーがCIA、FBI、ペンタゴンを巻込み強力な刺客を送り込んできて次々と襲われる。

世界の様々な場所が出てきますが、映画の中盤ではサンフランシスコが舞台になっています。ゴールデンゲートブリッジのカットや、主人公達の乗る車が坂道を走るカットもあります。

ビル街も出てくるのですが、これは想像上のサンフランシスコのように見えます。「ヒューズビル」「USAビル」「SSホテル」「JRタワー」などのビルの名前がワイヤーフレームの画像や夜景のショットと共に出てきますが、それらはサンフランシスコには実在しないと思います。

サンフランシスコでのエピソードが行われる場所がサンフランシスコである必然性はストーリー上特になく、世界のあちこちが舞台になっているということを表現する一環でサンフランシスコが選ばれたのだろうと思います。おそらく現地でのリサーチロケはしておらず、写真を参考にある程度サンフランシスコらしさを出しつつ架空のサンフランシスコを描いているように感じます。

『氷の微笑』(1992)

■ストーリー(あらすじ)
アイスピックを使った惨殺殺人事件を担当する刑事が、容疑者であるミステリ作家の女を捜査する中で、過去にも彼女の周りで不可思議な死が何度も起きておりそれらと類似した場面が小説に書かれていたことを知るが、彼女の妖艶な魅力に翻弄されていく。

サンフランシスコが舞台です。ハイアングルの住宅街の風景の向こうにアルカトラズ島が見えるショット、ゴールデンゲートブリッジ越しにサンフランシスコの街並みが見えるショットなどがあり、サンフランシスコらしさを感じます。建物のロケーションの多くもサンフランシスコのようです。

キャサリン・トラメルの海沿いの別荘は、ストーリー中ではゴールデンゲートブリッジを挟んでサンフランシスコの対岸のエリアにあるように描かれていますが(別荘から車で帰るシーンで、ゴールデンゲートブリッジ越しにサンフランシスコの街並みが見えるショットがあるため)、実際のロケーションはサンフランシスコより南側のカーメルにあります。

『ザ・ロック』(1996)

■ストーリー(あらすじ)
アメリカ海兵隊の元軍人が、かつて従事した作戦で見殺しにされた部下達への補償を要求して人質をとってアルカトラズ島にたてこもり、要求が受け入れられない場合はVXガスを積んだロケットをサンフランシスコへ打ち込むとアメリカ国防総省を脅迫する。毒ガス処理を命じられたFBI捜査官で化学兵器のスペシャリストが、脱獄不可能と言われるアルカトラズ島から唯一脱獄した元イギリス秘密諜報部員に協力を仰ぐ。

ゴールデンゲートブリッジ越しのサンフランシスコ、サンフランシスコの街の様子やアルカトラズ島の空撮ほか島内の様子が描かれます。島内シーンの撮影は実際のアルカトラズ刑務所跡も使われているようです。

ケーブルカーがカーチェイスに巻き込まれてクラッシュするシーンがあります。実際の撮影ではバスが使われたようです。よく見るとタイヤが見えます。

▶︎アルカトラズ島についてはこちらの投稿をご覧ください。

▶︎ケーブルカーについてはこちらの投稿をごらんください。

『ゲーム』(1997)

■ストーリー(あらすじ)
成功した投資家だが離婚して孤独な毎日を送っていた男が、誕生日に弟から「素晴らしい経験ができる」というクラブの入会証をプレゼントされゲームに登録するが、不可解な事件が多発しエスカレートし、命まで危機にさらされる。

サンフランシスコが舞台です。

坂道などサンフランシスコの街の様子やチャイナタウンと思われるシーン、ベイブリッジのそばと思われるシーンもありますが、全般的に夜のシーンが多く、あまりサンフランシスコらしさは表現されません。昼間のシーンも、主人公の孤独な人生やスリラー調のストーリーの雰囲気を現すように、冷たい(低い彩度で暗い)色調に描かれています。

主人公の住む邸宅の住所はブロードウェイ20-2-10と表現されます。サンフランシスコにブロードウェイという通りはありますが、架空の住所だと思います。

『奪還 DAKKAN -アルカトラズ-』(2002)

■ストーリー(あらすじ)
アルカトラズ島の刑務所へFBI捜査官が潜入捜査に入るが、謎の武装集団が空から上陸し死刑囚が隠した金塊のありかを聞き出そうとする。また、死刑執行の立会いに来ていた最高裁判事を人質に取り、逃走用のヘリとジェット機を要求。最高裁判事を奪還する駆け引きのすえ銃撃戦となる。

アルカトラズの全景の空撮や、中の様子も描かれています。ただし、実際にはドイツのスタジオで撮影されたようです。

プレシディオ緑地とテロップが入るシーンもあります。プレシディオはサンフランシスコのかつての軍駐屯地だった場所で、公園エリアです。

ゴールデンゲートブリッジ越しの薄暗いサンフランシスコ、サンフランシスコの夜景、朝焼けのゴールデンゲートブリッジの早送りなども映されます。

『ザ・コア』(2003)

■ストーリー(あらすじ)
地球のコアの回転が止まり磁場が乱れ混乱する世界で、地磁気学の博士やその他の精鋭が集められ、爆弾を使ってコアの回転を誘発するために特殊な乗り物で地球のコアへ向かうが、様々な困難に会う。

物語の前半で世界の様々な場所が出るほかは基本的に地球内部のシーンですが、サンフランシスコのゴールデンゲートブリッジのシーンもあります。地球の電磁場に穴があき、太陽風がゴールデンゲートブリッジを熱して破壊したあとサンフランシスコの街を襲います。サンフランシスコの破壊された街の様子はニュース番組の断片的な映像のみです。

▶︎ゴールデンゲートブリッジについてはこちらの投稿をご覧ください。

『ゾディアック』(2007)

■ストーリー(あらすじ)
連続殺人事件の犯人を警察がずっと捕まえられないのをそばで見ていた新聞社勤めの漫画家の男が、家族の危険を顧みず犯人探しに取り憑かれたようにのめり込んでいく。

実在の事件に基づく話とのことです。

サンフランシスコ周辺の都市のシーンも含みつつ、サンフランシスコがメインの舞台です。1969年からのストーリーで、その当時のサンフランシスコの街や車、オフィスの様子が再現されていると思います。サンフランシスコ・クロニクルという実在する新聞社のシーンが多く登場します。

冒頭近くに、ドローン映像のようなカメラワークで、海(サンフランシスコ湾)からフェリービルディングに近づくショットがあります。

細長いピラミッド型の高層ビル、トランスアメリカ・ピラミッドの建築の様子の印象的なタイムラプス映像が使われています。

その他、ゴールデンゲートブリッジを真上から見る挿入ショットもあります。

▶︎フェリービルディングについてはこちらの投稿をご覧ください。

▶︎トランスアメリカ・ピラミッドを含む、サンフランシスコの建物についてはこちらの投稿をご覧ください。

『2012』(2009)

■ストーリー(あらすじ)
太陽で史上最大のフレアが発生した影響で地球内部が加熱され地殻が崩壊しはじめ、地質学者の男が調査し先進国で秘密裏に準備が進められる中、いよいよ地殻変動が始まり巨大地震で各地の都市が崩壊し、売れない作家の男が元妻や子どもたちや元妻の恋人と一緒に逃げ、一部の人々だけが乗れる極秘の脱出用大型船の存在を知り、密航しようとする。

カリフォルニアをかわきりに世界各国の様子が描かれますが、異変が始まった様子の一つとして、サンフランシスコの様子も描かれます。ベイブリッジ越しのサンフランシスコの空撮でビル群の中にフェリービルディングが見えたあと、人々が乗船中のフェリーが傾く様子が描かれます。

▶︎フェリービルディングについてはこちらの投稿をご覧ください。

『猿の惑星: 創世記(ジェネシス)』(2011)

■ストーリー(あらすじ)
脳細胞を再生する新薬の被験体で高い知能を持っていた猿の赤ん坊猿が研究員に引き取られ、やはり高い知能を持つことがわかり数年に渡って育てられるが、人間に襲いかかってしまって保護施設に入れられる。そこでひどい扱いを受ける中、閉じ込められていた猿達を組織化して施設を逃げ出し警官達を倒し、かつて遊びに連れて行ってもらった森へ行って自分たちの家とする。

サンフランシスコがメインの舞台です。

高い知能を持った子猿シーザーが、育て親の人間の研究員に連れられて、ゴールデンゲートブリッジを渡ってミュアウッズ国定公園へ行きます。ミュアウッズ国定公園はサンフランシスコ市外ですが、木の上から霧に埋もれたゴールデンゲートブリッジやサンフランシスコの街を見るシーンがあります。

そのシーザーが後半、猿達を先導して施設から逃げ出し、ツイン・ピークスからサンフランシスコの中心街を望み、その後市街地で暴れまわる様子も描かれます。そしてケーブルカーに乗り込み、ゴールデンゲートブリッジを渡って警官たちを倒し、シーザーが子供の頃から連れて行ってもらっていたミュアウッズ国定公園へ行く様子も描かれます。

実際にはツイン・ピークスからゴールデンゲートブリッジに行くにはサンフランシスコ市街地を経由すると遠回りなのですが、そこはストーリー上の都合だろうと思います。

▶︎ツイン・ピークスについてはこちらの投稿をご覧ください。

▶︎ケーブルカーについてはこちらの投稿をごらんください。

▶︎ゴールデンゲートブリッジについてはこちらの投稿をご覧ください。

『スター・トレック イントゥ・ダークネス』(2013)

■ストーリー(あらすじ)
周囲からの助言を聞かず自分の意見で物事を進めトラブルも多い若い宇宙船キャプテンが、宇宙艦隊の一員でありながら艦隊に対してテロを起こし自らを敵の星へ転送した中佐を抹殺するため向かい、逮捕するが、持っていった極秘の魚雷の秘密をその中佐から知らされる。

西暦2259年のサンフランシスコに宇宙艦隊本部がある設定で時々街が見えますが、かなり未来的な都市にデザインされています。現代の実際のサンフランシスコの面影は、未来的ビル群の向こうにゴールデンゲートブリッジが見えることや、アルカトラズ島と思われる島、サンフランシスコ港からフェリービルディングが見える程度です。

『GODZILLA ゴジラ』(2014)

■ストーリー(あらすじ)
原子力発電所の事故で妻を無くして陰謀論にとりつかれた父に反発してきた息子が青年になり軍に入るが、父の言っていた事が正しかったことを知り、太古の巨大生物が生き返りそれを止めようとする別の巨大生物も現れ街が破壊される中、被害を抑えるための軍の活動に加わる。

フィリピン、日本、ハワイ、ラスベガスなど様々な場所が描かれますが、サンフランシスコも舞台となっています。

青年が14ヶ月ぶりにサンフランシスコの家に帰るシーンがありますが、テロップによってサンフランシスコとわかる程度で、特にサンフランシスコの特徴は描かれません。

後半にもサンフランシスコから人々が避難するシーンはありますが、避難のバスや車がゴールデンゲートブリッジで渋滞する様子が描かれるほかは特にサンフランシスコの特徴は描かれません。

ゴジラとムートーが戦い、街が破壊されますが、サンフランシスコのシーンは概ね夜で昼間のシーンも暗い青灰色のため、サンフランシスコらしさはあまり表現されていません。吊るされている提灯や瓦屋根の門によってチャイナタウンであることがわかる程度です。

▶︎サンフランシスコのチャイナタウンについてはこちらの投稿をご覧ください。

『サケボム』(2014)

■ストーリー(あらすじ)
元カノを追ってアメリカへ渡った日本人青年が、ひょんなことから日系アメリカ人のひねくれ者の従兄弟と一緒に旅をすることとなり、ぎくしゃくしながらも次第に心を通わせていく。

ロサンゼルスやサンフランシスコが舞台となっています。サンフランシスコの街やゴールデンゲートブリッジが出てきます。

『カリフォルニア・ダウン』(2015)

■ストーリー(あらすじ)
ロサンゼルス消防局の腕利きレスキュー隊員の男が、カリフォルニア州を巨大地震が襲い崩れつつある高層ビルに閉じ込められた離婚協議中の妻や、別の離れた場所で危機的状況にある娘を助けに向かうが、様々な困難が立ちはだかる。

ロサンゼルスとサンフランシスコが舞台となっており、サンフランシスコの空撮や街の様子も描かれます。建物のなかのシーンもありますが、実際のロケーションは不明です。大地震による、サンフランシスコの都市の崩壊やサンフランシスコを襲う巨大津波が描かれます。

ビルの間にゴールデンゲートブリッジが見えるシーンがありますが、実際には市街地のビル群とゴールデンゲートブリッジは離れており、そういう場所が存在するか不明です。イメージで合成したのではないかとも思いますが、単に私が知らないだけかもしれません。

『インサイド・ヘッド』(CGアニメ)(2015)

■ストーリー(あらすじ)
「ヨロコビ」「カナシミ」「イカリ」「ムカムカ」「ビビリ」の感情をそれぞれ擬人化したキャラクター達が、田舎から都会へ引っ越し孤独や怒りの気持ちでいっぱいになった少女を幸せにするために奮闘する。

CGアニメ映画です。メインとなる舞台は少女の頭の中ですが、少女の引越し先として、サンフランシスコは薄汚れて暗い都会で、アパートは狭く描かれています。

『ターミネーター: 新起動/ジェニシス』(2015)

■ストーリー(あらすじ)
機械と人間が戦っている世界で、機械軍は人間側のリーダーの母親を殺すため過去に機械兵士を送り、人間側の男がそれを阻止するために同じく過去にタイムトラベルするが、過去ではすでに状況が変わっており、機械の蜂起のきっかけとなったシステムの起動を阻止するため、後にリーダーの母親となる女性戦士と共に未来にタイムトラベルする。

転送先はサンフランシスコです。サンフランシスコらしさは特に表現されませんが、ストーリー上、ゴールデンゲートブリッジを渡った先の丘に武器格納庫がある設定で、その周辺の風景が映されます。ゴールデンゲートブリッジでスクールバスを使ったアクションシーンがあります。

▶︎ゴールデンゲートブリッジについてはこちらの投稿をご覧ください。

『マイ・インターン』(2015)

■ストーリー(あらすじ)
定年後の生活に飽きた年配の男が、シニアインターンとして若いアパレルECサイトの会社に入社し女性社長の下に付き、徐々に職場や社長のなくてはならない存在になり、それぞれの抱える問題にアドバイスすることで解決に導いていく。

主要な舞台はニューヨークですが、出張先としてサンフランシスコが出てきます。ゴールデンゲートブリッジの空撮の美しいアングルが見られます。

▶︎ゴールデンゲートブリッジについてはこちらの投稿をご覧ください。

『ブレッチリー・サークル・サンフランシスコ』(ドラマ)(2018)

■ストーリー(あらすじ)
戦時下のイギリスで暗号解読員の女が殺され手のひらに四角が描かれていた。14年後、サンフランシスコで同様の殺人が起きたことを新聞で読んだかつての同僚の女2人がサンフランシスコへ行き、当時暗号でやり取りしていた女性と会い、調査を始める。

夕焼けのゴールデンゲートブリッジ、坂道を登るケーブルカー、特徴的な建物などサンフランシスコの様子が描かれます。

フィルモア地区のジャズクラブのシーンがあるほか、地区の開発やそのために立ち退かされることに反対する黒人達のデモも描かれます。

フィルモアストリートはジャパンタウンに近く、このエリアは黒人が多く住み1950年代にはジャズが非常に盛んな地域だったようです。

『ヴェノム』(2018)

■ストーリー(あらすじ)
人体実験をしているという噂の億万長者に切り込んだ自意識過剰なテレビキャスターの男が、仕事をクビになり彼女にも振られ、宇宙生物と人間の融合を試みるその億万長者の会社に忍び込み、邪悪な宇宙生物に体を乗っ取られ融合してしまい、その会社から追われたり、別のさらに強力な宇宙生物融合体と戦う。

ゴールデンゲートブリッジの対岸の丘に、架空の研究施設が作られています。また、坂の多いサンフランシスコでバイクに乗ったチェイスもします。

『メリー・アン・シングルトンの物語』(ドラマ)(2019)

■ストーリー(あらすじ)
かつて自分のキャリアのために夫と娘を捨ててサンフランシスコを出た女が、20数年ぶりにサンフランシスコでかつて住んでいたLGBTの人々が多く集まるアパートの家主であり友人の誕生パーティーに出るために戻るが、元夫や娘もいて歓迎されず、しかし娘は自分が養女であることを知らないことがわかり、数日留まることにする。

坂道などサンフランシスコの街の様子やアパートから見える街などが描かれています。このアパート自体はフィクション(架空の建物)のようですが、ロケーションとして使われた道からアパートに上がる木の階段は、実際にロシアンヒルのテイラー・ストリートにあります。劇中ではBarbary Laneという名称ですが、実際はMacondray Laneという名称です。

このlane(レーン)は日本でも使われる単語ですが、ここでは路地や小道の意味だと思います。家々の裏に実際に小道があります。

ロシアンヒルはその名の通り丘になっていて、Macondray Laneのあたりからは眺めがよく、コイトタワーなども見えます。

ストーリーとしては、自分の都合で夫や養女である娘を捨てて出ていき20数年ぶりに思いつきでかつてのコミュニティであるアパートにもどる主人公と、それを受け入れられないやはり自分の気持ちに正直な人々の話で、個人的にはどちらにも感情移入できず、1話しか見ていないのですが、LGBTのメッカともいえるサンフランシスコの一つの側面を見ることができると思います。