サンフランシスコに花粉症はあるか?(hay fever in San Francisco)

サンフランシスコに花粉症はあるか?

私は日本では花粉症の症状、くしゃみ、鼻水、目のかゆみに長年苦しんできました。毎日の生活に公共交通機関を利用することが多いのですが、特にバスや電車内、駅などはもともと埃っぽく花粉も舞っていると思われ、症状が悪化します。

サンフランシスコでも花粉症はあるようですが、私は日本(東京)での症状ほどではなかったです。その正確な原因・理由はわかりませんが、以下いくつかの点を考えてみました。

・花粉の種類
・花粉の飛散量
・環境(排気ガス・化学調味料)
・生活スタイル(公共交通機関の利用頻度)

花粉の種類

日本とアメリカでは花粉の種類が違うようで、おそらくこれが、私がサンフランシスコやロサンゼルスでは日本(東京)での症状ほどではなかった理由かもしれません。

厚生労働省の資料によると、日本ではスギ花粉が抗原となる場合が多いようです。

花粉症を引き起こす植物は多岐に渡り、日本では約50種類が報告されています。しかし、代表的なものはやはりスギで、花粉症全体の約70%を占めると推察されています。これは日本の国土に占めるスギ林の面積(国土の12%)が大きいためでもあります。一方、北海道ではスギ花粉の飛散がきわめて少なく、沖縄にはスギが全く生息しません。

出典:「花粉症の正しい知識と治療・セルフケア」(厚生労働省資料)

スギは日本特有の木です。スギは中国の一部にもありますが、その数は日本と比べると少なく、スギ花粉症が問題となっているのは、ほとんど日本だけだと考えてよいでしょう。

出典:花粉症Q&A集(平成22年度)(厚生労働省ウエブサイト)

サンフランシスコで一度お世話になった日本人医師のクリニックのウエブサイトによると、アメリカではブタクサ(ragweed)が花粉症の主な原因だそうです。

アメリカではスギは少なく、ブタクサ(ragweed)が主な原因です。日本からアメリカに来ると花粉症が一時的に良くなることがあるのはそのためです。

出典:花粉症(アレルギー性鼻炎、結膜炎)について(Kobayashi Medical Clinicウエブサイト)

花粉の飛散量

下記ウエブサイトを見ると、サンフランシスコはアメリカの中では花粉の飛散がやや多めのエリアのようですが、日本との比較は未確認です。

アメリカの花粉情報を提供するウエブサイト
https://www.pollen.com/
ページ上部に花粉マップがあります。花粉のレベルごとに色分けされていてわかりやすいです。時期によって変化するかもしれませんが、アメリカの中ではテキサス州やオクラホマ州、アーカンソー州に花粉が多いことが見て取れます。この地図からそれぞれの州をクリックすると拡大表示されます。

アメリカの天気予報のウエブサイト
https://weather.com/forecast/allergy/l/USCA0987:1:US
花粉予報もあります。Tree Pollen(樹木の花粉)、Grass Pollen(草の花粉)、Ragweed Pollen(ブタクサの花粉)それぞれについてNon(無)、Low(低)、Moderate(中)などと表示されます。以前はマップもありましたが、見当たらなくなりました。

天気予報のウエブサイト
https://www.accuweather.com/en/us/san-francisco-ca/94103/allergies-weather/347629
こちらは花粉レベルの円グラフがあります。Ragweed Pollen(ブタクサの花粉)、Grass Pollen(草の花粉)、Tree Pollen(樹木の花粉)などのレベルが表示されます。以前は花粉飛散マップもありましたが、見当たらなくなりました。

環境

花粉症はその名にあるように花粉が抗原となっており花粉のせいという印象が強いですが、車の排気ガスが大きく影響していることが知られているほか、加工食品や化学調味料に含まれる化学物質の影響も指摘されています。一過性の影響だけでなく、それらの身体への蓄積がベースにあるのではないかと思っています。

排気ガス

花粉症は車の排気ガスが大きく影響していることが知られています。

 

この実験から、花粉だけでは花粉症は発生せず、ディーゼル車の排気ガスが加わると発症することがわかります。

出典:「花粉症の原因は車の排気ガスだった!農村部より都会のほうが花粉症患者が多いワケ」(Business Journalの記事)

花粉は自然に浮遊している状態でも割れ(破裂し)てアレルゲン物質を放出しますが、その分離を助けアレルゲン物質放散を増長するのが、大気中の汚染物質です。

出典:「花粉症と大気汚染の原因物質との関連性を化学的に解明」(国立大学55工学系学部ホームページ)

大気汚染は花粉症を悪化させるので、自動車排気ガスが大量にはき出される幹線道路や、空気がよどみやすい高層ビル街なども要注意です!

出典:「凶悪化しやすい秋花粉に注意すべきこれだけの理由」(エステー株式会社ウエブサイト)http://www.st-c.co.jp/plus/channel/2015_10.html
→その後アクセスできなくなりました。

サンフランシスコは東京都心などと比較すると、車が少なくバスの一部は電気バスで、空気は比較的きれいだと思います。海と湾で三方を囲まれており時々強い風が吹くので排気ガスも留まりずらいのではないかと思う反面、風によって花粉の飛散を引き起こしている面はあるかもしれません。

化学調味料

花粉症は、加工食品や化学調味料に含まれる化学物質の影響も指摘されています。

食品に化学調味料等がどれくらい含まれているのか素人にはわかりませんが、食材の保存性を比較すると、アメリカの食材は冷蔵庫に入れておいても数日で腐ることが多いのですが、日本の食材は1週間以上姿を保っていることが多いです。

このことだけでその原因やどちらが良いか悪いかの判断はできませんが、もし日本で合成保存料が多く使われているのだとすれば、それが花粉症への間接的な原因になっている可能性はあります。

ただし、化学物質の身体への蓄積が花粉症に影響しているとすれば、場所を変えてもその蓄積は残っているでしょうから、直接の引き金となる花粉などの全くない場所に行かない限り、引っ越したからと言って劇的に状況は改善しないかもしれません。

生活スタイル

私は日本では公共交通機関を利用することが多く、特にバスや電車内、駅などはもともと埃っぽく花粉も舞っていると思われ、症状が悪化します。

サンフランシスコでは学校への往復はたいてい歩きだったため休日くらいしかバスや電車を使わないことも症状が少ない理由かもしれません。

まとめ

私はサンフランシスコやロサンゼルスではあまり花粉症の症状がありませんでしたが、一人一人の体質やこれまでや現在の生活環境、生活習慣によって、花粉症などアレルギー症状の出方には個人差があると思いますので注意が必要です。

その他 「花粉症」の英語表現

「花粉症」はhay feverと書き、発音をカタカナで表現すると「ヘイ フィーヴァー」になると思います。

その他 花粉ブロックスプレーの機内持ち込み

私は花粉ブロックスプレーを機内に持ち込んだことはありませんが、化粧品類や医薬品類に該当するスプレーは条件を満たせば、国内線、国際線とも機内持ち込み・預け入れが可能です。国際線の機内持ち込みの場合は液体物の条件が加わります。

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