Filmmaking(映画制作)コースか、Producing(プロデューシング)コースか

ニューヨーク フィルム アカデミーLA校に出願する前、同校で開講されているコースの中で、MFA(Master of Fine Arts)、日本でいう修士課程を取ることは決めていましたが、Filmmaking(映画制作)とProducing(プロデューシング)のどちらにするか、かなり時間をかけて検討しました。

すでに日本で夜間の大学院に通いプロデュースの修士を取得しており、しかしそこは講義だけの学校だったためもっと実際的な映画制作を学びたいというのがそもそもの留学の目的でしたので、Filmmakingコースにすべきだろうとは思っていましたが、決める前にそれぞれのコースで具体的に何をするのかを知っておきたいと思いました。

そこで、ニューヨーク フィルム アカデミーのサイトで、それぞれのコースの解説を細かく読みました。

Online Brochure
https://www.nyfa.edu/online-bro/

Filmmakingコースに実際の映像制作があるのは当然として、Producingコースにも映像制作のプロジェクトがあるように書かれています。どのくらいのプロジェクトが予定されているのかも比較し、やはりFilmmakingコースがいいだろうと思い出願しました。結果的に正解でした。

Filmmakingコースは、基本的にはディレクター養成のコースだといえると思いますが、映画制作にまつわることをかなり広く学びます。脚本(ストーリー開発とフォーマットにのっとった脚本の書き方)、プロデューシング(予算やスケジュールの管理とそのための業界標準のソフトの使い方、事務手続きなど)、カメラの使い方、照明の演出と照明器具の使い方、映像の演出、演技、編集(映像の見せ方とソフトの使い方)などを講義と実際の制作プロジェクトを通じて学んでいくのが中心ですが、プロダクションデザイン(セットデザインなどについての講義と、簡易3Dモデリングソフトを使ったデザイン画の書き方)や、心理学や評論といったアカデミックな授業もあります。

一方Producingコースの学生はFilmmakingコースの学生と組んで制作プロジェクトに参加しますが、役割はあくまでプロデューサーです。学生映画の予算は、ごく一部の学生がクラウドファンディングにトライする以外はディレクターの自己資金であることがほとんどで、スケジュール管理も結局自分でやるというかディレクターの都合で回っていくため、ディレクターがプロデューサーの役割の一部又はほとんどを自分で行うことになります。そのため学生プロデューサーのやることは概ね、ロケーション探し(の手伝い)や、撮影許可の手続きや、オーディションの手配や運営、撮影時のケータリングの手配、SAG(俳優ユニオン)に所属している役者に参加してもらった場合の事務手続きなどになります。

実際の映画制作でのプロデューサーの役割は、資金調達や企画の実現化を進め、ディレクターさえもプロデューサーが雇うほか、前述のような事務的な内容ですので、プロデューサーになりたい人はProducingコースがいいと思います。

一方、自分でストーリーを考えて映画を作りたい人は、実際の映画制作でも、監督として雇われて映画を監督する場合以外は自分で予算を確保して進行管理や事務手続きもすることになると思いますので、プロデューシングも含め幅広く学べるFilmmakingコースがいいと思います。